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アトピー性皮膚炎とステロイド薬

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ステロイド薬は、腎臓の上にある副腎という臓器が作るホルモンを、人工的に合成したもの。
いろんな種類のステロイド薬があるが、外敵から体を守る免疫や炎症にかかわる白血球などの働きを抑えるという効果は共通している。
大抵の炎症は抑えてくれるので、色々な病気に使われているが、大量に使うと高血圧や糖尿病といった副作用も起こる。
また、免疫を抑えるので細菌やウイルス性の感染症なども起きやすくなる。
 
ステロイドは戦後間もなく実用化され、RA(関節リウマチ)の痛みが劇的によくなり、夢の薬と賞賛され1950年にノーベル賞を受賞している。
ところがその後様々な副作用があることがわかり、副作用との戦いは今も続いている。
副作用が起きる仕組みは、現在でもあまりわかっていない。
 
 
ステロイド薬が使われる主な病気
・メニエール病
・アレルギー(花粉症、ぜんそく、アトピー性皮膚炎など)
・膠原病
・ネフローゼ症候群
・潰瘍性大腸炎、クローン病
・関節リウマチ
 
ステロイド薬の主な副作用
【軽いもの】
・顔が丸くなる(満月顔、ムーンフェイス)
・毛深くなる
・ニキビのような発疹
・皮下出血
・肥満
【重いもの】
・骨粗しょう症、筋力低下
・糖尿病
・高血圧、高脂血症
・白内障、緑内障
・精神症状(抑うつ)
・感染症の誘発
 
 
ドラッグストアで、かゆみや皮膚炎に効きそうな塗り薬がないか見てみたら、こんなにあった。
 
メディクイッククリームR/ロート製薬
メディクイック軟膏R/ロート製薬
APソフト治療用/ロート製薬
APソフト保湿用/ロート製薬
ヒビプロ/ロート製薬
ヒビケア/池田模範堂
ケアレケア/池田模範堂
ドルマイコーチ/ゼリア新薬工業
オイラックスA/第一三共
オイラックスPZ軟膏/第一三共
オイラックスPZクリーム/第一三共
オイラックスデキサS軟膏/第一三共
オイラックスソフト/第一三共
強力トリコマイシンG/第一三共
ラナケインS/小林製薬
ラナケインクリーム/小林製薬
フルコート/田辺三菱製薬
ベトネベートN軟膏/第一三共
ベトネベートクリーム/第一三共
クロマイN軟膏/第一三共
クロマイP軟膏/第一三共
クロロマイセチン軟膏2%/第一三共
テラマイシン/ジョンソン・エンド・ジョンソン
テラ・コートリル/ジョンソン・エンド・ジョンソン
ベルクリーンS/クラシエ薬品
エンクロンクリームEX/資生堂
エンクロン軟膏EX/資生堂
エンクロンUFクリームEX/資生堂
エンクロンローションEX/資生堂
リビメックスコーワ軟膏/興和新薬
リビメックスコーワクリーム/興和新薬
リビメックスコーワローション/興和新薬
 
ステロイド外用剤は効果の強さに応じて、以下の5段階に分けられている。
「Strongest(最も強い)(I群)」「Very Strong(かなり強い)(II群)」「Strong(やや強い)(III群)」「Medium(普通)(IV群)」「Weak(弱い)(V群)」。
 
上記の薬の多くにステロイドが含まれていたが、パッケージを見てもステロイドが含まれているかどうかは、一般の人にはわかりにくい。
さらに上記の薬のうち、ステロイドの強さをパッケージに示していたのはなんとフルコートしかなかった(フルコートは「Strong(やや強い)(III群)」)。
ということは、どのくらい強い薬なのかは、買ってから中の説明書を見るまでわからないということだ。
ドラッグストアにも薬剤師がいるのだから、必ず薬剤師に相談してから買うべきだと思う。
 
また、いくつかの薬には「アンテドラッグステロイド使用」と書かれていた。
アンテドラッグステロイドとは、パッケージを見ると「皮膚表面などの患部で効果を示し、体内に吸収されると低活性になる薬剤のこと」と書かれている。
例えば、リビメックスには「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」が配合されている。
 
古くからあるステロイド剤に「プレドニゾロン」というものがあり、このプレドニゾロンは5段階あるステロイド剤の分類の中では一番下の「Weak(弱い)(V群)」で、抗炎症作用も副作用もそれほど強くない薬である。
また、一般的にステロイド剤の活性の強さと副作用の強さは比例している。
「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」は、このプレドニゾロンに吉草酸と酢酸を結合させたエステル体である。
プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルは皮膚への吸収性も高く、ステロイド剤の五段階分類の真ん中で、プレドニゾロンよりも二段階上の「Strong(やや強い)(III群)」になる。
これは一般用医薬品の中では一番上で、強い抗炎症作用を示すものである(「Strongest(最も強い)(I群)」と「Very Strong(かなり強い)(II群)」は、医師の処方がないと買えない)。
プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルは血中や肝臓中で容易に代謝(分解)され、プレドニゾロンになる。

つまり、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルは皮膚では強い抗炎症活性を示し、副作用が心配される段階では弱い活性を示すことから、他の「Strong(やや強い)(III群)」のステロイド外用剤に比べて安全性の高いステロイド剤ということになる。
 
 
ステロイドは、皮膚炎に使う軟膏やローションだけでなく、花粉症に使う点鼻薬、目薬、ぜんそくの吸入薬などにも含まれている。
花粉症を抑える注射には、長時間持続型ステロイド(ケナコルトA、デポ・メドロール)が含まれている。
長時間持続型ステロイドは、一度体内に入ると2~4週間は高い血中濃度が見られ、その間にもし副作用が出現しても止めることができない。
また重度のアトピー性皮膚炎には、ステロイドを静脈注射する治療法もある。
ステロイド注射の副作用は内服・外用よりも重く考えるべきであり、副腎の不全、強いリバウンド、消化器官や肝臓等の不全、白内障、緑内障、眼球突出、倦怠感や精神障害等、あらゆる副作用の可能性がある。
 
 
同じステロイド外用剤を使っても、患部の場所によって効果の現れ方が変わってくる。
その理由は、ステロイド外用剤の皮膚への吸収率が体の部位によって異なるからである。
 
具体的には、腕を1とすると頭皮3.5、ひたい6.5、頬13、わき3.6、背中1.7、腕外側0.83、陰部42、足首0.42、足の裏0.14といった割合。
つまり、吸収率のよくない手のひらや足などは、strongタイプ、陰部など吸収率のよい部位にはmedium、weakタイプ、とステロイド外用剤を使い分けがふさわしいということになる。
また、吸収率のよい部位でも、短期間strongタイプを使って治療する方法もある。
 
ステロイド外用剤を塗る時の注意
・疾患部位以外には使用しない。予防的な使用も好ましくない。
・腕や足に満遍なく塗るほど使用面積が広くなる場合には、念のため医師の診察を受ける(一般的には、全身に塗るなどの使い方をしない限りは問題はないとされている)。
・吸収率の高い顔面への使用は短期間にとどめる。顔面の広範囲にわたる患部に関しては、weakタイプかmediumタイプの使用が適している。
・1週間以上にわたる長期使用は避けて、炎症が治まったら使用を中止する。
・長期にわたってステロイド外用剤を使い続けてしまった場合、急に中止することで皮疹が一時的に増悪するケースもある。このような場合の薬の中止や種類の変更などは、医師の指示に従う。
 
 

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